発達障害・不登校訪問カウンセリングとは
発達障害・不登校訪問支援カウンセリングとはカウンセラーが発達障害や不登校のお子さんとその保護者の方への心のケアや専門的な情報提供を行っていき、その三者が協力関係を築いて、お子さんが自分で進む道を決めて実現するための行動を支援していくことを目的としたカウンセリングです。発達障害・不登校訪問支援カウンセリングでは保護者の方やお子さんとのラポールの形成(信頼関係を構築して素直な気持ちを話せる関係)が重要になってきます。
発達障害や不登校問題の取り組みにあたっての心がまえ
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不登校問題にはさまざな要因がある
不登校問題にはさまざな要因があります。
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焦りは禁物
焦った行動は逆に状況悪化を悪化させます。
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効果や解決には時間がかかる
問題解決には時間がかかります。
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- 不登校問題はさまざな要因が複雑に絡まって起こっている
- 保護者の方がよく勘違いされているのは、お子さんが不登校になっている原因が一つの要因であると考えてしまいがちなところです。たしかに、不登校になった原因は一つの事柄かもしれませんが、それは単なるきっかけであり、見込み違いであるケースもあります。不登校の原因は複雑な要因が絡み合っていることが多いのです。そのような複雑な要因を正確に把握していくためには、お子さんが自分の感情や気持ちを素直に話せるようになるまで見守っていく姿勢が大切になります。
- 焦りは禁物
- 保護者の方が発達障害や不登校のお子さんに対して「早くこの状況をなんとかしたい」、「早く学校に行けるようになってほしい」などという気持ちになってしまうことはよくわかります。しかし、それによって保護者の方が焦りを感じてしまうこともありますが、焦りから結果を急ごうとすれば、逆に悪い影響が出てくる可能性もあります。あくまでお子さんの心のペースに合わせていくことを常に意識しておくことを心がけておかなければなりません。
- カウンセリング効果や問題解決には時間がかかる
- 発達障害の悩みや不登校問題において解決させるためのマニュアルなどは存在していません。なぜなら、解決方法は人によってさまざまで無限に存在するものであるといっても過言ではないからです。そのため、最もよい解決方法をお子さん自身が自分で見つけ出せるようになるまで、カウンセラーが支援していくのですが、大幅に時間がかかってしまうこともあります。
保護者の方とカウンセラーがお子さんの心境や環境面、ご家庭や学校に対する考え方などを傾聴して複眼視(あらゆる角度から物事を見ていくこと)をしながら、今後の方向性などを検討していかなければなりません。そのようにお子さんと接していくことにより、カウンセリングの効果もあらわれてきますが、人によっては時間がかかってしまうこともあります。
- 不登校問題の解決は登校復帰だけではない
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不登校問題の解決はお子さんが登校復帰することだけではありません。保護者の方は不登校だったお子さんが健全に登校復帰できることが不登校問題の解決だと思われていることが多いのですが、中には「絶対に学校なんて行きたくない」というお子さんもいます。そういったお子さんに対して無理強いして登校復帰させたとしても、再び不登校になってしまうことがあります。不登校問題の解決は、登校復帰させることではなく、そのお子さんがこの先どのようにして生きていくのか、進路はどうしていくのかなどを自分の力で決めて実現していくことなのです。まだ自分の力で考えることができない小学校低学年のお子さんの場合は別として、登校復帰させることだけが、不登校問題の解決ではないということです。
どうしても学校に行きたくないというお子さんに対して、次のような教育施設の利用を検討してみるのも一つの手段です。
■ 適応指導教室
適応指導教室(教育支援センター)とは、教育委員会が不登校の小学生、中学生を対象に公的な施設や学校内に部屋を用意して、スタッフが教育指導や心のケア、保護者に対する助言や援助を行いながら登校復帰を目標としている教室のことです。適応指導教室に出席すると、自分の学校の出席日数としてカウントされるのが大きなメリットです。
■ フリースクール
フリースクールとは、不登校のお子さんを受け入れる団体・施設のことで、共同生活に慣れていけるように生活指導、勉強の遅れを取り戻して登校復帰できるような教育の提供、医療機関や専門家と連携しながら社会的訓練や支援などが行われています。個人や民間の企業などにより運営されており、さまざまな形態のフリースクールが存在しています。フリースクールは不登校の子どもたちの居場所という役割を果たしているのも特徴です。
発達障害・不登校訪問支援カウンセリングの流れ
STEP 1
- お申込みとカウンセリング開始の日程調整
- まずは発達障害・不登校訪問支援カウンセリングのお申込みフォームにてお申込みください。後日、担当者から保護者の方へお電話をさせていただき、カウンセリング開始の日時を決めさせていただきます。
STEP 2
- 保護者の方へのご説明とヒアリング
- カウンセラーが直接ご自宅へ訪問させていただきます。その際、可能であればお子さんともご挨拶させていただきます。そして、保護者の方へ支援カウンセリングの詳しい内容のご説明をさせていただき、発達障害を持つお子さんの症状や不登校問題の場合はそのきっかけ、現在の生活状況、そのお子さんに対する保護者の方の考え方などのヒアリングを行います。発達障害や精神症状でお薬を服用されている場合、可能であればお薬手帳も見せていただいて症状の把握をします。
STEP 3
- 保護者の方への心のケアと協力体制の構築
- お子さんの問題解決をさせていくには、保護者の方にも協力していただいて、今後の方向性について一緒に考えていただく必要があります。しかし、発達障害や不登校のお子さんを持つ保護者の方の多くは、精神的に不安定になっている場合、とても協力体制を築くことはできず、お子さんとの関係性も悪くなる可能性があります。そのため、まずは保護者の方の心を安定させていくためのカウンセリングを行います。カウンセリングの効果によって協力体制を築くまで時間がかかる可能性があります。
その後、お子さんとどのように接していくのかといった方向性を一緒に決めていきます。
STEP 4
- 発達障害や不登校のお子さんと話をする
- カウンセラーが発達障害や不登校のお子さんに話しかけていきます。部屋に閉じこもっているお子さんやいじめによる対人恐怖症になって他人と会おうとしない場合は、電話やメールによる会話を試みることもあります。また、心を閉ざしているお子さんに対して、そのお子さんのペースに合わせながら、カウンセラーが自分のことやお子さんが興味を持っている話などしながら、心を開いてもらえるまで待っておく必要があるのですが、それに至るまでは時間がかかる可能性があります。
お子さんとカウンセラーの信頼関係が構築できて、うまくコミュニケーションがとれるような状況になれば次の段階へ進めていきます。
STEP 5
- 三者による話し合いを行って方向性を決める
- お子さんと保護者の方、カウンセラーの三者で今後の方向性や進路について話し合っていきます。カウンセラーがあらゆる方向性に関する情報提供を行いながら、お子さんが進みたい道や将来なってみたいと思う姿をイメージできるように支援します。そして、お子さんが自分で進む道を決めることができれば、それを実現させるための方法を具体化して目標を設定していきます。
STEP 6
- 実現に向けての行動支援
- お子さんがこれから進むべき道を決めて、それを実現させるための目標に向けての行動をはじめたら、カウンセラーはその行動に対する支援を行っていきます。あまりにも目標が高くてなかなかうまくいかない場合は、目標設定を下げてみるように促したり、お子さんが途中で実現行動を諦めたりすることのないように期限を決めて一つ一つ小さな目標から達成していけるようにします。
※ 守秘義務の厳守
カウンセラーはお子さんや保護者の方から聴き取った内容や感情など、全ての情報を秘密にしておかなければなりません。カウンセラーがお子さんから聴いた内容について、たとえ保護者の方であっても口外することはできないということです。もちろん、保護者の方に聴いた内容をお子さんに話すようなことはありません。保護者の方の中には「うちの子、何か言っていましたか?」などとカウンセラーに質問するケースもありますが、守秘義務の厳守によりお答えすることはありません。なぜなら、お子さんはカウンセラーを信頼した上で打ち明けているわけですから、それを保護者の方に口外すると信頼関係が崩壊してしまうからです。但し、相談者が命の危険に晒されている場合、法律違反に関する問題である場合、反社会勢力に関わる問題などの場合は守秘義務の厳守に該当せず、保護者の方や警察などに通報することがあります。